
◆Omosan STREET#101に掲載されました!
皆様、《Omosan STREET》とういフリーマガジンをご存知ですか。
表参道・渋谷エリアの最新の情報を紹介し続けて今回101号を迎える、歴史あるマガジンです。
今回の表紙・巻頭を飾ったのは、俳優の赤楚 衛二さんです。
過去にも2回表紙を飾られている赤楚さんは、
なんと表紙人気アンケートで1位・2位に選ばれたそうです。
そのような貴重な号に今回も、「ライフスタイル」のカテゴリーで
アートコラムをも掲載させていただきました。
渋谷・表参道を愛する人々の情熱が詰まった本紙、是非お手に取ってお楽しみください!!
※OmosanSTREET は、表参道・渋谷エリアにあるお店やレストラン・駅などに設置されています。
なくなり次第終了ですので、ぜひお早めにお手に取ってお楽しみいただけましたら幸いです。
当画廊にも設置させていただいております。数に限りはございますが、
会員様にはお送りさせて頂きますので、ご希望でしたらご連絡くださいませ。
◆アートコラム「Jean-François Millet(ジャン=フランソワ・ミレー)」
農民の姿に「人間の尊厳」を描いたパイオニア
梶尾
今回のテーマはミレーですね。美術の教科書で見た「種を蒔く人」や「落穂拾い」が有名ですが、実はゴッホにも影響を与えたと聞きました。
葛西
はい、ミレーは美術史を語る上で欠かせない非常に重要な作家です。今回は、我々画商でも扱うこと自体が珍しいミレーの作品と素敵なご縁があったので、ぜひご紹介させてください。 まず注目していただきたいのは年代です。この作品にはミレーの直筆で「1863年」と記されています。前回までにご紹介したピカソやシャガールが今から約70年前、印象派のモネやルノワール、そしてゴッホやセザンヌがその少し前ですが、ミレーは彼らよりもさらに前の時代を生きた作家です。これほど古い年代の作品が、いまギャラリーで世に出てくること自体、奇跡的なご縁なんですよ。
梶尾
150年以上も前…!そんなに昔の作品と出会えるのはすごいですね。ミレーとは一体どんな人物だったのでしょうか?
葛西
一言で言えば、「初めて自分の思いのまま、描きたいものを描いて世に認められた画家」です。 彼が生まれた19世紀初頭は、まだ貴族や富豪からの依頼(オーダー)で絵を描くのが当たり前の時代でした。農家出身のミレーも、当初は生活のために流行の「裸婦画」などを描いていました。しかしある晩、彼は画廊の前で若者たちが自分の絵を見て「あれは裸婦しか描かないミレーだ」と噂しているのを耳にしてしまうのです。
梶尾
それはショックですね…。
葛西
ええ。でもそれが転機となりました。「生活は苦しくなっても、二度と裸婦は描かない。自分の心が本当に美しいと思うものを描こう」と決意し、故郷の原風景や、たくましく働く「農民」を描くことに没頭したのです。当時の社会はピラミッド構造で、農民は最下層の地位にありました。しかしミレーは、大地を耕し作物を育てる彼らこそが、社会を支える「縁の下の力持ち」であり、最も尊い存在だと考えた。農民への最大限のリスペクトを持って、ありのままの姿を描き続けたのです。
梶尾
なるほど。だからミレーの絵からは、働く人の強さや尊厳を感じるんですね。
葛西
その通りです。その姿勢は後の画家に大きな影響を与えました。「睡蓮」のモネもミレーを尊敬していましたし、何よりゴッホは画家を志した当初からミレーの素描を模写し、生涯を通して彼を師と仰いでいました。 今、都内ではゴッホ展が開催されていますが、そこでもゴッホのコレクションとしてミレー作品が多数展示されています。ぜひ美術館で教養を高めたあと、当ギャラリーへも遊びにいらしてください。150年の時を超えた「名品」との出会いは、きっと特別な体験になるはずです。
Jean-François Millet

「畑へ向かう農夫」
1863年/31.0×38.5cm/エッチング/限定10部(第1ステート)
バルビゾン派の巨匠ミレーが、大地と共に生きる農民夫妻の姿を力強く描いた代表的版画作品。 本作は、単なる版画作品ではありません。ミレーと親交が深く、バルビゾン派をいち早く評価した批評家アルフレッド・サンシエの依頼によって刷られた、わずか10枚しか存在しない「第1ステート(初版)」という極めて希少な一枚です。 さらに画面下部には、画家兼批評家のシャルル・テイヨに宛てたミレー直筆の献辞とサインが記されています。150年以上前の巨匠たちの絆と、当時の空気感をそのままに伝える貴重な作品です。
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詳細内容は、誌面に掲載されているほか、
OmosanSTREETの公式サイトでも読んでいただけます。
公式HP:https://www.omosan-st.com/lifestyle/012087/
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