このホリデーに観たい!おすすめアート映画Top3🍿

◆アート映画を楽しみながら豆知識

私たち画商が、お客様にお話しする上で一番大切にしていること。
それは、絵画作品をより楽しむために、
作家の生い立ちや作品の背景にある物語をお伝えする事です。

プライマリー作家のように今も活躍している作家からなら、
直接お話しを聞いてその言葉通りに、皆様にお伝えできるのですが。。。

既に亡くなってしまった巨匠作家のストーリーは、いろんな国の本や参考文献を読んだりして情報を得ていますが、
映画からも学ぶことは多いです。

本と違って映画は気軽に楽しめて、且つ映像で記憶に残るので、わかりやすくてオススメです。

今回はそんな私たちが特にオススメしたい 、
この連休にぜひ観たいTOP3の映画をご紹介します!


◆家族でみてほしい映画NO.1
「フェルナンド・ボテロ 豊満な人生」

皆様、フェルナンド・ボテロという作家をご存知ですか。

コロンビア出身のボテロ(1932-2023)は、
コロンとしたふくよかなフォルムで女性や動物・楽器などを表現した「ボテリズム(Boteroism)」を生み出し、
世界で愛されている画家であり、彫刻家でもあります。

最近だと、2022年には日本でも「ボテロ展 ふくよかな魔法」が開催されたので、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。

彼が描くものは、なぜ『ふくよかな形』をしているか。

ボテロは、とても裕福とは言えなかった時代のコロンビアで生まれ育ち、
芸術や美とは程遠い日常を送っていました。

ー豊満な身体つきは、幸せの象徴。
ー誰がみても、「絵」というのは幸せな気分にならないといけないもの

そんな想いから制作活動を続ける中で、
彼が確立した独自の表現方法〈ボテリズム〉は、世界中で多くの人を魅了しています。

画家活動をするにあたってヨーロッパで学び、アメリカで活動し、晩年はモナコにも拠点を置いたボテロですが、
最終的には母国のコロンビアに自分の作品を寄贈し美術館を建てます。
それだけでなく、彼の素晴らしい点は、母国の人たち・子供たちの日常にアートを届けるため
自分が影響を受けた作家や巨匠の作品(モネやピカソなど)を自分で購入し、同じく美術館へ寄贈します。

そんな彼の素晴らしい人生を映画にした、ぜひ家族でみていただきたいオススメの一本です。


◆偉大な画家に通づるものがわかる映画、
「ジャクソン・ポロック 2人だけのアトリエ」

次におすすめする映画は、アメリカの巨匠 ジャクソン・ポロック(1912-1956)を描いた映画です。

〈アクション・ペインティング〉という技法を生み出した彼の作品は、今も高額で取引されており、
我々が扱いたい作家の1人でもあります。

そんな彼の人生をまとめた本作は、
「Fucking PICASSO!!!(ピカソのクソ野郎)」というセリフから始まります。

ポロックは、ピカソより後に生まれ、ピカソより早くに亡くなります。
彼が画家を目指す頃には、すでにピカソが多くの技法を世に生み出し、画家の王として君臨していました。

ピカソの後に生まれたポロックは世界中の人を驚かす、『自分にしか描けないもの』を生み出すのにもがき苦しみ、
彼の短い激動の人生の中で遂に、〈アクション・ペインティング〉を生み出します。

以前のピカソのコラム内にも少し触れましたが、作家がアートの歴史に名を残す為には、
「自身にしか書けないもの=アイコン」を生きている中で生み出せるか否かが重要です。

ほとんどの人が一つも生み出せない中、ピカソは6〜7個も生み出してしまいます。


そのため、ピカソの後に生まれた画家たちは皆決まって、まずピカソに挑戦していきます。
ジャクソン・ポロックはその中でも、ピカソと同じ時代を画家として生き残るため、自分と闘い続けた作家です。

彼の成功には、ただならぬ努力と彼を支えた奥様の存在があります
最後は悲しい結末となりますが、考えさせられるシーンでもあります。


ポロックを名俳優のエド・ハリスがつとめ、本人そっくりで見入ってしまいまう本作、
ちょっと子供にはハードなシーンも多いですが、ぜひご覧いただきたい1本です!


◆芸術の都Parisを生きたアーティストの流れがわかる映画、
「ミッドナイト・イン・パリ」

「ミッドナイト・イン・パリ」は、作家を目指すアメリカ人がパリへ行き、
自分が憧れ続けたパリが芸術の都であった時代へタイムスリップするお話しです。

ストーリーの設定は非現実的ではありますが、ピカソやダリ、ヘミングウェイなどの巨匠
モデルを務めたキキ、当時のアーティストを支えた画商や批評家などがたくさん登場します。

特にピカソのパトロンとしても有名なガートルード・スタインは、本人そっくりでびっくりしました(笑)

当時の人間模様や人間関係がわかりやすく表現されているため、
アート史の流れを学ぶにもとても面白い映画です。


◆最後に

「絵画」は観て楽しむものです。

しかし、何も知らない状態で観た時の第一印象と、
その作品の背景や画家の人生を知った状態で観る時とでは、また違った感覚を得ることができます。

そんな楽しみ方を知っていただく事が私たち画商の仕事だと思っています。

今活躍している作家の想いや言葉を伝えるのはもちろん、
既に亡くなってしまった作家たちが当時、作品に込めた想いも一緒に届けたい。

そんな想いから、メルマガやアートコラムを配信しています。
ぜひ引き続き、お気軽にお楽しみいただけたら嬉しいです。